乙女野獣と毒舌天使(おまけ完結)
「久々に、強気なお前みたよ。」
「まぁ、やるからにはな。」
雅輝と悠一は、通りすぎた専務が振り返って見ているとは思っていなかったが、闘志を燃やした専務の目が、ふたりを捕らえる。
ーふん。お前に何が出来るんだ。今に見てろよ…ー
そう呟いたことを、二人は、知らない。
これから待ち受ける数々のことを、まだ、知らない。
「じゃ俺はこれで。明日から本格的に頑張る。」
そう言いながら会社を出て向かった先は、杏樹の会社だ。
岩倉の事で話をしに行った彼女が、辞表を出すとは限らないのに雅輝の中では、辞表を出してくると、確信があった。
抱き締めた時に、この手を離すものかと、勝手に決め、杏樹が欲しいと思った瞬間、形振り構っていられなくなったのだ。
杏樹を迎えに行くと、雅輝が来たことに驚いていたが、車に乗り込むと、さらに様子が変だ。
どうやら、スーツ姿に驚いていたようだ。
着任式のため、いつもは下ろしている髪をセットし、細身のスーツ、緩めているがネクタイして…。
向かい合って抱き締め返された時、杏樹の気持ちはもしかしたら自分にあるんじゃないかと思ってしまった雅輝には、スーツ姿に驚いて、顔を赤くする杏樹に喜びを感じていた。
継ぐはずじゃなかった会社、手離してしまう自分の現在。
その全てが重くのし掛かって来るが、やり遂げた先にはきっと何か良いことがあるだろう、そう、雅輝は信じてる。
この決断が自分の分岐点。
そう、ターニングポイントになるのは間違いないと。
「まぁ、やるからにはな。」
雅輝と悠一は、通りすぎた専務が振り返って見ているとは思っていなかったが、闘志を燃やした専務の目が、ふたりを捕らえる。
ーふん。お前に何が出来るんだ。今に見てろよ…ー
そう呟いたことを、二人は、知らない。
これから待ち受ける数々のことを、まだ、知らない。
「じゃ俺はこれで。明日から本格的に頑張る。」
そう言いながら会社を出て向かった先は、杏樹の会社だ。
岩倉の事で話をしに行った彼女が、辞表を出すとは限らないのに雅輝の中では、辞表を出してくると、確信があった。
抱き締めた時に、この手を離すものかと、勝手に決め、杏樹が欲しいと思った瞬間、形振り構っていられなくなったのだ。
杏樹を迎えに行くと、雅輝が来たことに驚いていたが、車に乗り込むと、さらに様子が変だ。
どうやら、スーツ姿に驚いていたようだ。
着任式のため、いつもは下ろしている髪をセットし、細身のスーツ、緩めているがネクタイして…。
向かい合って抱き締め返された時、杏樹の気持ちはもしかしたら自分にあるんじゃないかと思ってしまった雅輝には、スーツ姿に驚いて、顔を赤くする杏樹に喜びを感じていた。
継ぐはずじゃなかった会社、手離してしまう自分の現在。
その全てが重くのし掛かって来るが、やり遂げた先にはきっと何か良いことがあるだろう、そう、雅輝は信じてる。
この決断が自分の分岐点。
そう、ターニングポイントになるのは間違いないと。