乙女野獣と毒舌天使(おまけ完結)
同時刻 ー某ホテルのsweet roomー
杏樹と雅輝は白愁先生に連れられ、白愁先生が理事を務めるホテルのsweetroomにいた。
「今日は、視察に付き合わせて悪かったな。」
豪快に笑いながら、白愁先生は、二人に向き直る。朝から三人でこのホテルのおもてなしを受け、先程、このsweetroomに来たのだ。
「素敵なホテルですね、おじさま。」
「いいホテルです、先生。」
杏樹と雅輝がお互いに微笑む姿を眺めながら、優しく笑う白愁先生の姿は父親の姿に見える。
「白城で構わんよ。副社長。」
「分かりました、白城さん。」
杏樹の嬉しそうな顔を見て、白愁先生の顔も緩み、いつもの気難しい顔は全く表れず、今日一日を過ごしていた。
「もう視察も終わりだ。今日はもう遅いから、ここに泊まりなさい。わしからのお礼じゃよ。杏樹と仕事以外で中々会えないらしいからな。」
からかわれ、雅輝はバツの悪い顔をする。その時、ちょうど仕事の電話が入り、杏樹が白愁先生をエレベーターまで送ることになった。
「おじさま、気を付けて帰って下さい。」
「あぁ。久しぶりにあえて楽しかったわい。……クリスは元気かい?」
「はい、元気にしてます。放浪の旅が終わったら日本に来るそうです。」
「そうかい…。早く、犯人が捕まるといいな。三人のために。」
「……はい。」
杏樹とクリスフォード・アラン氏のことを知る数少ない人物の白愁先生。雅輝の前では話せないと思っていたのだろう。その優しさが杏樹にはすごくありがたい。
「じゃ、またな杏樹。しっかり副社長を癒してやりなさい。クリスも杏樹に恋人が出来て嬉しいだろに。」
そういい残して帰っていく、後ろ姿を見送った。
見送りが終わり、部屋に戻るとちょうど雅輝も電話が終わったところだったようで、目が合い、お互いに久しぶりに二人きりと言うシチュエーションに心が弾み、歩み寄って抱き締めあっていた。
「やっと二人っきりだ。」
抱き締め首の辺りに顔を埋めながら独り言のように呟く雅輝を杏樹は、クスクス笑いながら頭を撫でた。
「こないだ気持ちを確かめあったのが随分、昔に感じる。」
「本当だね。」
暫く抱き締めあってると、雅輝に急にお姫さま抱っこをされ、そのままキスされる。
久しぶりのキスなのに、最初から容赦のない激しいキスで、息をつこうと口を開けると、すぐに口の中に舌が入ってきて、息をすることも許されない濃厚なものにどんどん変わっていく。
口から漏れる音や声に杏樹は恥ずかしくなり、唇から雅輝の口が離れた時にはぐったりとし、頬を赤らめて、涙目で雅輝を見ていた。
杏樹と雅輝は白愁先生に連れられ、白愁先生が理事を務めるホテルのsweetroomにいた。
「今日は、視察に付き合わせて悪かったな。」
豪快に笑いながら、白愁先生は、二人に向き直る。朝から三人でこのホテルのおもてなしを受け、先程、このsweetroomに来たのだ。
「素敵なホテルですね、おじさま。」
「いいホテルです、先生。」
杏樹と雅輝がお互いに微笑む姿を眺めながら、優しく笑う白愁先生の姿は父親の姿に見える。
「白城で構わんよ。副社長。」
「分かりました、白城さん。」
杏樹の嬉しそうな顔を見て、白愁先生の顔も緩み、いつもの気難しい顔は全く表れず、今日一日を過ごしていた。
「もう視察も終わりだ。今日はもう遅いから、ここに泊まりなさい。わしからのお礼じゃよ。杏樹と仕事以外で中々会えないらしいからな。」
からかわれ、雅輝はバツの悪い顔をする。その時、ちょうど仕事の電話が入り、杏樹が白愁先生をエレベーターまで送ることになった。
「おじさま、気を付けて帰って下さい。」
「あぁ。久しぶりにあえて楽しかったわい。……クリスは元気かい?」
「はい、元気にしてます。放浪の旅が終わったら日本に来るそうです。」
「そうかい…。早く、犯人が捕まるといいな。三人のために。」
「……はい。」
杏樹とクリスフォード・アラン氏のことを知る数少ない人物の白愁先生。雅輝の前では話せないと思っていたのだろう。その優しさが杏樹にはすごくありがたい。
「じゃ、またな杏樹。しっかり副社長を癒してやりなさい。クリスも杏樹に恋人が出来て嬉しいだろに。」
そういい残して帰っていく、後ろ姿を見送った。
見送りが終わり、部屋に戻るとちょうど雅輝も電話が終わったところだったようで、目が合い、お互いに久しぶりに二人きりと言うシチュエーションに心が弾み、歩み寄って抱き締めあっていた。
「やっと二人っきりだ。」
抱き締め首の辺りに顔を埋めながら独り言のように呟く雅輝を杏樹は、クスクス笑いながら頭を撫でた。
「こないだ気持ちを確かめあったのが随分、昔に感じる。」
「本当だね。」
暫く抱き締めあってると、雅輝に急にお姫さま抱っこをされ、そのままキスされる。
久しぶりのキスなのに、最初から容赦のない激しいキスで、息をつこうと口を開けると、すぐに口の中に舌が入ってきて、息をすることも許されない濃厚なものにどんどん変わっていく。
口から漏れる音や声に杏樹は恥ずかしくなり、唇から雅輝の口が離れた時にはぐったりとし、頬を赤らめて、涙目で雅輝を見ていた。