無愛想天使
大翔は寂しそうな瞳で隼人の背中を見つめていたから、気付いていたのかもしれない。

「…追い掛けたい?」

「…ううん」

ふと投げ掛けられた質問に即答で答えたつもりだったけど、大翔は少し間があったと言い張った。

「絶対、ううんの前にテンテンテンって、間があった!」

「ないよ」

「あった!」

「ない」

あったなかったの言い合いの末、らちがあかないと私から折れた。

「もう…だったら、どうしたらいいの?あったって認めたらいいの?」

そんな事言ってないと小さな声で答え、口を尖らせて黙り込んだ。



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