俺様御曹司による地味子の正しい口説き方
「杏さん?昼ですよ?社食行きましょう?」
「えっっ???」
しまった!もうお昼?
「社食ですよ、華さん待ってますから」
「華ちゃん?えっ?なんで??」
今日はそんな連絡受けて無いはずだ。
昨日、帰ってからも一日中呆然としてて連絡できなかったのだ。
今日の夜にでも相談しようと思っていたのに。
「週末の報告をすることになってんだよ」
そう言って、杏のお弁当を持ち背中を押し歩き出す。
次第に降りていく手が腰を抱くように支えだして、パチンとその手を叩く。
「やりすぎです」
務めて冷静に。
動揺したら負けだ。
ニヤリと笑うこの男に流されてなるものか。
「俺は見せつけたいんだよ」
社食に着いて、耳元でそう囁くと、愉快そうに手をヒラヒラ振りながら、食券を買いに行った。
残された私は耳まで赤くして、慌てて華ちゃんの席へと急ぐ。
駄目だ。勝てる気がしない………………。