青春のグラジオラス
そう思うのに。
「僕は、変われないんだな…」
ぽつりと呟いたその言葉は、誰もいない道路に響いた。独り言のはずなのに誰かに言われたような、そんな気がした。
考えたくない考え事をしているうちに僕は今日の一番の目的がある場所へ着いていた。家から徒歩数分の距離にあるその本屋は営業を始めてからかれこれ四十年になるらしい。「我楽多」と書いて「がらくた」と呼ぶのを知ったのはこの本屋がきっかけだった。現在二代目の店長のヨシさんは親父と同級生でよく一緒に遊んでいたそうだ。
耳にも目にも心地がいい名前だと思った。「我が楽しむものが多い」と書いて「我楽多」なんて、よく考えたものだと思う。それが現代の「ガラクタ」の意味と同じではない気がするけれど、由来なんて知りもしなかった。
「お、待ってたよ初!新刊見に来たんだろ?ゆっくりしてきな!」
客が一人もいないガラガラの店内で、ヨシさんは暇そうにしていた。カウンターで煙草を吹かしながら、僕の目当ての本を片手にくつろいでいた。いつもならもう少し繁盛しているのだけど。
「僕は、変われないんだな…」
ぽつりと呟いたその言葉は、誰もいない道路に響いた。独り言のはずなのに誰かに言われたような、そんな気がした。
考えたくない考え事をしているうちに僕は今日の一番の目的がある場所へ着いていた。家から徒歩数分の距離にあるその本屋は営業を始めてからかれこれ四十年になるらしい。「我楽多」と書いて「がらくた」と呼ぶのを知ったのはこの本屋がきっかけだった。現在二代目の店長のヨシさんは親父と同級生でよく一緒に遊んでいたそうだ。
耳にも目にも心地がいい名前だと思った。「我が楽しむものが多い」と書いて「我楽多」なんて、よく考えたものだと思う。それが現代の「ガラクタ」の意味と同じではない気がするけれど、由来なんて知りもしなかった。
「お、待ってたよ初!新刊見に来たんだろ?ゆっくりしてきな!」
客が一人もいないガラガラの店内で、ヨシさんは暇そうにしていた。カウンターで煙草を吹かしながら、僕の目当ての本を片手にくつろいでいた。いつもならもう少し繁盛しているのだけど。