うっせえよ!





「それで、まことちゃん。どうなの? 担当編集として、この原稿はアリ? それともナシ?」



「そんなの決まってるじゃないですか……。」



誠司さんは諦めたようにため息をついた。私は思わずガッツポーズをした。



「そうね。これを朱入れして、あのクソッ! 恋愛短編と並行して連載の方向に持っていきましょう。まことちゃん、できる?」



「ええ。やりますよ。俺は元々、こいつにはサスペンスを書かせたかったんですから。全身全霊で応えてみせます!」



「よく言った! それでこそ男ね。」



そう言って、編集長はデスクを大きくバンッ! と叩き、立ち上がった。



「チーフ陣、聞いたわね? 10月号は大木りんの恋愛VSサスペンス特集で行くわよ? 今年一番の大仕事だと思って死ぬ気で、いや、死んでもやりなさい! ちょっとでも妥協した奴は東京湾に沈めるか、富士の樹海に埋めるわよ。いいわね!?」



カミツレの編集部は「はい!」と「わかりました!」と「よーし、やるぞ!」が飛びかった。



みんなが私に期待してくれている。そんなこと、普段からわかっていたことだけど、これほどみんなに感謝したことはない。




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