うっせえよ!
「俺はあの後、会社でお前のサスペンスの原稿に朱入れをした。
それで自分のアパートに帰った。
でも、何だか、こう、むしゃくしゃというか、拳をギュッと握りしめたくなるくらいの何か、大事なものを失った気がして。
離しちゃいけないものを、手離してしまった気がしたんだ。
それで、キャバクラに行った。言っておくが、そんなやましいキャバクラじゃないんだ、『胸☆胸キュン♪』は!
そこで酒を浴びるほど飲んだ。そりゃ、キスはされた。でも、それは彼女たちの仕事でもある。断れば、彼女たちの仕事を冒涜することにもなるって思ったんだよ。
自分でも馬鹿だと思う。こんな大事な決断をするときに、あんなところに行って、酒の力を借りなきゃいけない自分が情けない。
でも、俺はそれくらい弱い人間なんだ!」