うっせえよ!





推名「いやいや、本当なんですよ。ストレスで謎の吐き気にも襲われて、夜も眠れず、精神科に行ったくらいですからね。」



りん「精神科って……。」



誠司「どこまでメンタル弱いんだ、こいつ。」



推名「そういう時って負のオーラがにじみ出てて。何となく2chなんかを見てると、『お涙頂戴なんかもうたくさんだ!』とかそういう書き込みが書いてあって。それを見てると、『書けもしないくせに何言ってんだ! うっせえよ!』って思っちゃったんですよね。」



りん「まさか、それきっかけ?」



推名「そうなんです(笑) で、この『うっせえよ!』の気持ちを何にぶつけるか。サスペンスが一番最初に思いついたんですけど、『ほら、そうやってすぐ死ぬ。』で懲りてましたからね。どうせなら書いたことのないジャンルにしよう。何ならコンテストに出せるものにしよう。そう思って思いついたのが、大人の恋愛だったんですよ。」



誠司「でも、あんた。恋愛小説苦手だろ? 『レインリリーで待ってる』も『グリーン・デイ』も大コケしたし。っていうか、あんた、成功したことあんのか?」



りん「せ、誠司さん、失礼ですよ? それに、この人、精神科通ってるくらいですから、そう責め立てると……。」



推名「まあ、トラウマがなかったといえば、嘘になります。でも、『ダメだったら短編にしちゃえ。』くらいのノリで連載を始めたんです。そしたら、読者数が意外に増えてしまって。」



誠司「後に引けなくなったと?」



推名「まあ、そんなところです(笑)」




< 248 / 252 >

この作品をシェア

pagetop