私のいとおしい残念な男達

なんだか黒木がお兄ちゃんしてる………

「いや、コンビニ行くだけ。車は……」

会話しながら弟くんの視線は、当然黒木を通り越して私に向いた

「だれ?波瑠にいの彼女?」

予想通りの言葉が返ってきた
とりあえず「こんにちは」と軽く頭を下げる


「俺の彼女じゃねぇよ、和馬のだ……っておいっ」

説明の途中なのに、身体を翻して家に戻っていった弟くん


「波瑠にいが女連れて来たっ!」

家の中でそう叫ぶ弟くんの声に、黒木が慌てて止めに入っていった

なにやら騒がしい家の中から、今度は高校生くらいの女の子が顔をだした

「あ、こんにちは……」

弟くんと同じようにそう言うと、手を出して黙って「こいこい」と手招きされた

近づくと、足の先から頭を上まで視線を動かし、小さな声で一言

「本当に和くんの彼女………?」

「えっ、あ……うん」

和くんって和馬の事だよね。家族ぐるみの付き合いなんだ

「マジかぁ……」

えっ?


「葵っ(あおい)!」

すぐに黒木がまた玄関へ飛び出してきたが、その時にはもう妹さんらしき葵ちゃんに、手を引かれ家に招かれていた私

「だって、お母さんが中にって」

「…………お邪魔します」

「……………っ」

なんか、意外過ぎる事ばかりなんですけど……

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