私のいとおしい残念な男達



「……………黒木って自宅だったんだ」

遊園地から徒歩20分
ちょっとした商店街の先に住宅が建ち並ぶ
その中の一軒家

会社から結構遠いんだなぁ

見た感じはウチと同じで二階建ての築30年くらい
決してお世辞にも高級住宅とは言えない……

「黒木って、マンションとかで一人暮らしとかしてると思ってた」


そう言えば仕事で遅くなると和馬のマンションに泊まってたっけ

「………和馬と一緒にされるんだよ」

確かに、二人並んでいたらライフスタイルだってまさか全く違うなんて思わない

和馬の実家は大学教授の父親と専業主婦の母親
兄弟が兄二人で、銀行員と建築家だっけ
お母さんもどっかの議員の娘だったらしいからおウチは結構裕福らしい

大学時代からマンションに一人暮らし
彼の部屋は今やリビング20畳の2LDK

彼女のいる和馬を諦めて、黒木に女の子が群がるのに、そう言う邪心があるのは仕方ないか……

もしかして、付き合って一ヶ月から三ヶ月で別れちゃうのって、それが原因?


「外で待ってろ、車のキー取ってくるから」

「うん、あっ黒木」

「分かってるよ。卒アルだろ、持って……あ」

黒木が入ろうとした玄関から、逆に一人の男の子が扉を開けて出てきた


「波瑠にい? 今帰り?」

黒木によく似た男の子………弟、だよね

「ああ、バイトか?車使うのか?」
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