私のいとおしい残念な男達

そう言いながらも、腹だたしさが消えなくてダイニングテーブルに肘をつき頭を抱える


「………波瑠?」


「あいつ、初めから小夏を狙ってやがったんだっ、前からずっと仕事も押し付けられてて、馴れ馴れしくされてたって小夏の後輩から聞いて……」


「そうゆう事、小夏相談しないからな」

声のトーンが落ち着いて、そう言う和馬にイラついた


「偶然阿部から不審者の話を聞いて、たまたま心配になって小夏の部署を覗いたんだ。
そしたら飲み会だって………」


「うん」


ただ、どうしようもない気分で、やりきれなくて頭を抱えたまま声が張り上がる


「………もし、その時後輩女に会わなかったら小夏はあいつにっ………くそっ、あの男もう一発殴っとくんだったっ!」

薬を取り上げた瞬間奴には逃げられた

「波瑠………」


「お前が小夏をほっとくからだろっ!!」


顔を上げ隣に立つ和馬を睨み付けた

和馬にそう言うのは違うかもしれないが、でも止まらなかった


「常務の娘との事だって、お前と付き合ってるってるってだけで嫌味なことばっか言われてて、でもあいつ我慢して……」

テーブルに乗せた握り拳に力を入れた

「………小夏、波瑠には相談してたんだ」


俺に相談なんてする訳にねぇだろっ!

「………慰めただけだ。小夏が泣くから、お前と出来ないって……だから朝までっ」


「朝まで………?」

つい、頭に燻る小夏との事を口に出した


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