私のいとおしい残念な男達
モモちゃんも、勿論自分の知り合いの中で選りすぐりの女子たちを集めて合コンに臨んでいて、その中でやっぱり28の私は最年長だった
水野君のお友達の面々は、それはそれはハイスペックでいて、紳士的なサラブレッドたち
「桐生だって、普通にこっち側の人間だったでしょ?」
確かに、そう言われてみればそうだったけど、あまりそう感じなかった
たぶん一緒に黒木がいたからだ
普通のハイスペックな和馬じゃなくて、黒木と話しながら作らない笑顔をしている彼が好きだった
「あれから桐生とは連絡取ってないの」
結局豪華なフレンチを前に、私は合コンと言うより水野君と話すだけのようだ
「別れたんですよ、私たち。まして彼は海外だし」
と、言いつつも携帯番号はまだしっかり残ったままだけど
「じぁあ、半年たってそろそろ寂しくて彼氏を作ろうかと今回参加したんですね」
「いえ、これはモモちゃんに半ば強引に……」
ほとんど強制的に連れてこられたもんだ
「それにしては結構気合いが入っていて、似合ってますよワンピース、あの遊園地の時とはまた違った感じで………僕はこっちの小夏さんも好きだな」
「えっ?」
ああっ………服ね、私の格好が好きって
「あ、ありがとうございます」
なんだか、前に会った時とは印象が違う水野君
「小夏さん、お酒飲まないの?よかったらノンアルコールのものをもらってこようか?」
「いえ、大丈夫です」