私のいとおしい残念な男達
「なぁ………」
大体、女の子の寝相とか寝言とかって、そんなの男二人の会話なんて………
「針千本って、お前にも有効か?」
「……へっ?」
ボソッとよく聞き取れないような黒木の低い声
「いや、いい…………」
「?」
聞こえなかった
PM2:00
国際空港ターミナル
「本当に二人揃って見送りに来てくれたんだ」
少し呆れた様にそう言いながら、いつもの柔らかい笑顔で座っていた和馬
「どうせまた暫く忙しいんだろ?今度はいつ帰ってこれる?」
立ち上がった和馬と黒木が向き合って話す中で、二人を見上げる私
「当分は………連絡もそう出来ないかも」
「そっか………」
「和馬」
そんな中で、黒木と買い物先で買った小さな紙袋を差し出した
「何?」
「餞別、小夏が選んだ………」
袋を覗き込む和馬に、渡した私より黒木が口を挟む
「アクセサリー?」
紙袋のなかの、更にある紙包みが2つ
「俺は食いもんとかにしようって言ったんだけどな」
「だって、それじゃぁ残らないし………」
私の手首につけた、買った物と同じシンプルなシルバー鎖のブレスレットを見せた
「ブレスレット?」
「うん、みんなお揃い。今は男性用の方が種類あるくらいだし」
黒木もそのままつけている腕を見せた
「でも、2つあるよ?」