私のいとおしい残念な男達


そう、買ったのは同じもの4個

3人お揃いなのともう1つは…………


「それは、えっと……和馬のいつかできるパートナーの分」


「パートナー?」


「おかしいだろ? どう考えたって、
どこに元カノとお揃いのブレスレットつけたがる彼女がいるんだ?」


「…………ぅ」

確かに、黒木の言う通りなんだけど

でも………


「ハハッ……小夏らしいね。ありがとう、大事にするよ。まぁ、そんな相手がこの先見つかればいいけどね」


本当に嬉しそうにそう笑顔をみせてくれて、
それに少しホッとした


「波留もね、ありがとう」

そう言って和馬が黒木に手を広げ、さり気なく極自然にハグをした


「…………っ」

ポンポンと背中に回し、視線だけ私に向けた和馬が、黒木の耳元で何か囁いたようにみえた


空港内でのハグなんて当たり前の光景なのに、何となく目を逸らした

なぜか前に見た、夜中のいとおしく切ない和馬の黒木にしたキスを思い出した


昔は、あの事があってから3人で会う事を避けていたのに、
今日は離れるのが寂しく思う



「小夏?」

「…………あ、えっ?」


つい視線を落としていた私の顔を、和馬が覗き込んできた


「小夏にもハグをしていい?波留」


なぜ黒木に了解を?


「………手短にな」

口の端を曲げてそう言う黒木に、和馬はまるで意地悪でもしているような得意顔だ


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