私のいとおしい残念な男達


「なんだ、酔っ払い。和馬と間違えんな」


背中に少しピクリと反応を感じ、否定するように頭を振った小夏


「…………………間違えてなんかない。和馬とは無理だから」

背中に顔を埋めたまま、そうくぐもった声を出した


 無理? そうゆう事がか? ヤッてない? ああ、和馬が忙しい過ぎるからか


「それ…………レスってことか?」


倦怠期の恋愛相談か、めんどくせぇ…………



「ははっ…………黒木には縁のない話だぁ」


「ん、だと?お前なぁ………」

絡んだままの手を掴んで後ろの小夏を引き出し顔を覗き込んだ


「わっ……!!」


目の前で顔を見られるとは思わなかったのか、そのままの見開いた小夏の顔


「お前………っ」


目に貯まった涙どころか、頬にまでだだ漏れて跡までついている


すぐに顔を隠すように、今度は俺の胸の中に飛び込んできた


「……………っ」


そこまで泣く程の話か?


「離せ七瀬、襲うぞ…………っ」

さすがに前からだと反応するだろ



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