俺様上司に、永遠の愛を誓え

「ほら、いつまでも玄関にいないで、中に入るぞ…」

リビングに入ると、スーツのままでソファーに足を組んで座った。

革張りのソファーに肘をかけて座る姿は、かつて打ち上げの飲み会で見た時のように、王様みたいに精悍でかっこよくて、

クスッ…と、笑いが漏れた。


「……なんだよ? 何笑ってるんだよ……」

訊いてくる部長に、

「……かっこいいから、だって…やっぱり…」

言うと、


「……かっこいいとか、簡単に言うなよ…」

照れたように目をそらして、

「……この俺が、形無しかよ…」

と、額に落ちた髪をつかみ上げた。





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