哭く花

「せ、先生と一緒に入るんですね」

笑っているつもりでも、なぜか顔が引きつってしまう。

「そうなの、小さい頃からずっとよ」

純さんは小さい頃からね、、

凛子さんはその後も、楽しそうに幼い頃の先生との思い出を語った。

「せ、先生なら、お風呂場にいます!!私寝ますね、おやすみなさい」

「あ、ごめんね長く話しちゃって。ありがとう。ゆっくり寝てね」

私は軽く会釈をすると、

凛子さんがお風呂場に向かうのを見送って、その場に座り込んだ。

「美岬ちゃん、部屋に戻ろうか」

いつの間にかそこにいたほたくんが、

私の腕を優しく掴んで抱え上げてくれた。

朦朧とする意識の中、ほたくんが触れている部分だけが暖かかった。
< 121 / 133 >

この作品をシェア

pagetop