哭く花
待てど待てど、ほたくんの帰りが遅い。

「大丈夫かな、、」

起き上がらせた体をドアの方へと運ぶ。

重みのある木製のドアを押し開けて廊下に顔を出してみた。

少し冷えた風が頬をくすぐる。

「先生、、?」

リビングに明かりがついている以外は、

ほかのどの部屋も暗闇に包まれていた。

耳をすませると、微かに水音が聞こえる。

「お風呂かな、、」

ふらつく体を手すりで支え、階段を降りる。

その時、リビングから出てくる凛子さんの姿を見つけた。

「り、凛子さん、」

周りを見渡して私に気付いた凛子さんは、

私に駆け寄って体を支えてくれた。

「美岬ちゃん大丈夫?体まだ熱いわ」

「寝たので楽になりました」

「よかった」

凛子さんは片手にタオルと下着を持っていた。

「今からお風呂ですか?」

「ええ、純さん知らないかしら」

なぜ、先生の名前が、?

心に、薄く靄がかかった。

「先生、、?」

「いつも一緒に入るの」

そういった凛子さんの顔は、とても幸せそうだった。
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