哭く花
それから私は、
先生の仕事を後ろのソファーに座ってこっそり見ていた。
邪魔にならないようにするからって言ったら
気が済むまでいたらいいって
そう笑ってくれる先生はとても優しい顔をしていた。
時計の針が12を指した頃、
私は少しずつ、うとうとし始めて、
目を離さず眺めていた先生をも逃して、
少しの間、夢を見ることにした。
だけど。
1週間たっても、夢に出てくるのは家族。
こんなこと、お父さんとして生きてくれる先生には言えなくて。
毎日、深い眠りについた先生の腕を握りしめて寝ているなんて、
本人には秘密。
先生の仕事が終わるまで。うとうとするだけ。
そう自分に言い聞かせて、ソファーに体を委ねると、静かに目を閉じた。