少女マンガ的社内恋愛
やっぱり悪魔
――――ガチャガチャ!バタンッ!


「ただいまっ!!」


「う、うおっ!?すっ、澄鳴!?」


かなり大きな音をたてながら玄関に入ると、久し振りに会った兄が驚いた様に目を見開く。


「ア、アレ、お兄ちゃん!?なんで実家にいるのっ!?」


「なんでって……出張行った時に買ったお土産、親父とお袋に持って来たんだよ。お前こそそんなに慌ててどうしたんだよマジで」


ゼーゼー息を切らして汗だくの妹に兄が若干引き気味だったのは、スルーしようと思った。


ここは私の実家、倉金家。


兄と私は実家を出て、それぞれ一人暮らしをしている。
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