少女マンガ的社内恋愛
4歳上の我が兄·倉金 進一朗《くらがね しんいちろう》は文房具を扱う会社で働いており、実家から車で30分の距離のマンション住まいなのだが……両親にお土産を渡す為、偶然私より先に来ていたらしい。


「ちょっと色々あってね………」


「アラアラどうしたの澄鳴!進一朗からは今日来るって連絡あったけど、アンタからはきてないわよぉ~~~」


ヘロヘロモードでリビングの椅子に座り込む私に、母が冷たいお茶を持って来てくれた。


「ごめんお母さん。連絡するのすっかり忘れてた…何せ今日いきなり帰んなきゃいけない状態に追い込まれたからさ………」
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