記憶の中の彼
「片瀬さん何組?」
「2組」
あった。
陸にそっくりの少年が一番上の段に載っている。
じっと見ていてふと気づいた。陸とは髪型が違った。
ふわふわとした髪質は同じようであるが陸の方が少し短めだった。
片瀬さんはやはり陸ではないということがアルバムを見たことによりはっきりとした。
わたしはそのとき複雑な表情でこちらを見ている片瀬さんには気づいていなかった。
ぱたんとアルバムを閉じて机に置く。
「どうもありがとう。わたし、ちょっと勘違いをしていたから、誤解が解けたみたい」
もう帰ろうと思い腰を浮かしかけたところ、不意に部屋が真っ暗闇に包まれた。
「え?何?」
何も見えないため慌てふためいてしまう。荷物から携帯をだそうとするがなかなか見つからない。