まじめっ娘とイケメンくんの恋


「どーでもいいけどさ
もう遅いから寝よ ほら!」


布団を捲り横へ来いと言う謙太さん。


いつかを思い出す
調子の悪い謙太さんを病院へ乗せて行って
帰るに帰れなかったあの夜。


結局一緒に寝ちゃったんだよね。


「あ・・・うん」


「オレを彼だと思え!
それならいいだろ?」


「思えないでしょ
謙太さんは謙太さんだよ」


「だよな」


「でも!寝ちゃう!
風邪を引いたら困るし」


勢いよくベットに転がるあたし。


「お前なぁ!襲うぞ」


「どーせ言うだけでしょ」


わかってるもん
その気のないことぐらい。


「じゃあ もう一回する?」


「別にいいよ」


「おいおい!大胆になったな」


「襲う気もないのに言わないでよね
あたしもする気もないけどさ」


「・・・全くぅ お前ってやつは」


「さっ!寝よう寝よう
おやすみっ!」



あたしは気づいた
あたしの好きな人は
この目の前のこの人・・・って。



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