まじめっ娘とイケメンくんの恋


「言っとくけどな
オレはお前が男を
忘れるための道具じゃない!
もうオレを使うな!
迷惑だ」


「・・・」


言葉にはならなかった
怒られて当たり前
わかってるけど・・・。


「それにさ!
もうこうして会うのはやめよう
お互いのために」


「お互いのため?」


「そうお互いのため
オレには夕陽がいるし」


やっぱり・・・復縁したんだ
そうかもしれないとは
薄々は思ってたけど
本人の口から聞くなんてつらい。


「・・・ごめん
ほんと・・・ごめん
いつも自分勝手で・・・
本当にごめん・・・」


もうあたしはところ構わず号泣。


「何泣いてんの?
本当に意味わかんねーやつ!」


あたしは過呼吸になる寸前。


「ムカつくわ!
タクシー呼ぶからもう帰れ!」


そう言うとベットから起き上がり
携帯からタクシー会社に電話をして
1台の車に迎えを頼んだ。


「追い返さないでよ・・・」


「そんなに泣いてると困るんだよ
そんな態度で居られたら
迷惑なんだよ 何度も言わせんな!」


「もう・・・会わない」


「あっそう」


「もう絶対忘れる」


「はいはい」


どうでもいいですよ
好きに言ってろっ!的な返事。


「車来るぞ 早く支度して出ろよ」


もう冷たい
冷えきった表情の謙太さん。


「謙太さん 色々ありがとね
本当にありがとう」


謙太さんちの扉を締めたとたん
あたしの恋は終わりを告げた。


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