まじめっ娘とイケメンくんの恋


楽器店に結局小1時間も居座り
さぁ〜今からご飯へ行こうかと
話していると貴生さんの携帯が
鳴り始めた。


「えっ?今からですか?
ちょい外なんで無理です」


何か頼まれて断っているようだ。


「えー!!!マジですか?
うーん そうですね
ちょい待ってください
後で掛け直します」


電話を切るとあたしに
バイトに来てくれないか?って
頼まれたことを説明した。


貴生さんも飲食店でバイトをしているが
今日のシフトの子が病欠で
それでなくても 宴会の予約とかが
入っていて忙しいから来て欲しいと!
給料を上乗せしてくれるらしい。


「それ!絶対行くべきですよ!」


「せっかくのデートなのにさ」


「別の日にまた食べに行けばいいから」


「うーん・・・」


なかなか『うん!』と
言わない貴生さんに
「早く行きますっ!て
電話してください」と言うと
渋々これから準備して行きますと
電話をしたのだった。


何だか会って楽器店に行っただけの
デートだった。


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