まじめっ娘とイケメンくんの恋


「今度さ 二人きりで会わない?」


「二人でですか?」


「そう!飯でも行こうよ」


「あ・・・いいですよ」


いいですと言いつつも
不安がよぎる。


ちゃんと会話が続くかな?
うん?何を話せば良いんだろ?


ついにその日がやって来た。


「ヤッホー」


「あ・・・どーも」


変な挨拶 笑えるね。


「ご飯行く前にね
付き合ってもらいたいところがあるんだ」


場所は楽器を取り扱っているお店。


楽譜を買うらしい。


「あっ!貴生くん
いいドラム入ってるよ
ちょい叩いてみる?」


「いいっすねぇ~
綾子ちゃんちょい待っててね」


ドラムを前に座ると気持ち良さそうに
叩き始めた。


「彼 カッコいいから自慢でしょ?」


と 定員のおねーさんがあたしに言った。


「あ・・・まぁ・・・」


「羨ましいな
でも大変でしょ?彼氏がモテると」


「あ・・・まぁ・・・」


あ・・・しか言えないあたし。


「お待たせ!
やっぱ 新しいのっていいね!
悲しいかな買えないけどね」


「すごく高いんでしょ?」


「今のが58万付いてた」


「へぇ〜そんなするの?」


今 貴生さんたちが使っているのが
先輩に激安で売ってもらった物らしくて
本格的にやるなら高くても購入するけど
趣味でやってるだけだから
お金を掛けられないと言っていた。


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