まじめっ娘とイケメンくんの恋


「とりあえず上がらせてもらっていい?」


本当は玄関先で荷物を手渡したら
帰ろうと思ってたのに
こんな姿を見たら帰るなんて
そんな冷たいことは出来ない。


どーぞの言葉をもらう前に
スタスタとあがるあたし。


「まず!熱!熱を測ってください」


体温計を渡しベットに横になるように
指示をするあたし。


「お前 看護婦か?」


「看護婦か・・・
いや!あたし血を見るのとか
嫌いだから無理ですね」


「血 苦手?
平気そうだけど?」


そんなに強そうに見えるんだ
やっぱり女子力なしか。。。


「熱!何度ですか?」


「あ・・・」


表示されてたのは
38度6分


「えー!!!すごい熱じゃないですか
話してないで寝てください」


謙太さんをベットに追いやった。


「あっ!!!でもダメです!
何か食べて薬飲まなきゃ
治りませんよ
起きてください」


すると謙太さんは笑いながら
「お前は騒々しい女だな
寝ろ!とか起きろ!とか
何か食えって言ったって
食よくねーし食うものもねーし」


「お米ぐらいはあるでしょ?」


「米?米ならあるけど
炊かないと食えない
うん?炊いてくれんの?」


「仕方ないですね・・・」


あたしは小鍋に火をかけ
お米を少し研ぎお粥を作る準備を始めた。




< 61 / 125 >

この作品をシェア

pagetop