水底の鳥籠
旅行なんて久しく行っていない気がする。そもそも出かけるのが嫌いだから、当然と言えば当然なのだが。誰に誘われても「仕事が忙しい」とか「めんどくさい」で避けてたせいか、今じゃ放置である。
学生以来だな、泊まりで出かけるなんて。
水兎は嬉々としながら片付けをしている。もう明日から店を暫く休業し、半ば強引に明日は旅行の買い出しとやらに出かけることになった。水兎の希望で。
「明日10時に神月駅前に集合ね。寝坊とかめんどくさいなんて言ったら、黒羽さんのおごりで昼食ね。あとあとお菓子でしょー」
もう絶対俺が遅れてくる前提か。
明日は絶対負けられない。ただでさえ俺のお金は作家仲間の飯代で消えてくからな。何故か俺がおごることになっている、俺の知らないところで。
そう強く決意したのはいい。
学生以来だな、泊まりで出かけるなんて。
水兎は嬉々としながら片付けをしている。もう明日から店を暫く休業し、半ば強引に明日は旅行の買い出しとやらに出かけることになった。水兎の希望で。
「明日10時に神月駅前に集合ね。寝坊とかめんどくさいなんて言ったら、黒羽さんのおごりで昼食ね。あとあとお菓子でしょー」
もう絶対俺が遅れてくる前提か。
明日は絶対負けられない。ただでさえ俺のお金は作家仲間の飯代で消えてくからな。何故か俺がおごることになっている、俺の知らないところで。
そう強く決意したのはいい。