龍瞳ーその瞳に映るもの
何度も何度も狂い咲く私はアズに囚われ
限界を超えた先にあるのは理性のない世界。陽の当たらない部屋で私たちは繋がった。

「今、何時」

グッタリとする私をよそに余裕のアズに
聞いてみる。

昨日から一度も服を着ていない体は
人間の五感を失っている。

「15時過ぎだ」

時計を見ずに答えるアズを信用できない私は部屋の隅にある古い時計に目をやる。

時計の輪郭はわかる。
でも視力が悪いから時計の針は見えない。

「そっか」
だから、まぁいいやとあきらめる。
今の私に時間は無関係なもの。
それよりあちこち痛む身体をどうにかしたい。
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