龍瞳ーその瞳に映るもの
side ナノハ

あの日いた男の中の1人。
よく覚えているのは美緒ちゃんが
他の男よりその男には甘かった。
常に美緒ちゃんの隣に立ち
美緒ちゃんもそれを
受け入れてたように見えた。

「郁哉〈イクヤ〉って呼んでた」

遠くに追いやっていた記憶を辿る。

「中堂郁哉、ビンゴだ」

写真に写る車にも見覚えがある。
その車に私は乗っていた。

「ナノハ、詳しく話してくれ」

あの日の事は預けに話してある。
男たちに襲われて逃げるために
別の男とホテルに行きそこから
逃げ出した時にアズに会ったと。

美緒ちゃんの事を省いて話してある。

「うん、わかった」

でも、もういいと思った。
美緒ちゃんよりも私はアズが大切だから
役に立つなら話してもいい。
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