龍瞳ーその瞳に映るもの
それから美緒ちゃんの恋バナを
聞かされる事になる。

運命の人の名前は言えないらしい。
美緒ちゃんは彼と呼んでいる。

彼には彼女がいるらしく
別れたいけれど彼女は彼を
死ぬほど愛しているらしく
別れたら本当に死ぬらしく
別れる事ができないと言う。

「美緒の事が好きでも今は中途半端な
事はしたくないって言うの」

「ふーん」

この手の話を私にするのは人選ミス。

「なに、ふーんって。つまんないの」

それでも他には言えないから
私に話すしかない。

「それ本当なの?」

だから一応、思った事を言ってみる。

「何がよ」

「本当に彼女と別れたいの?」

あ、しくじった…
美緒ちゃんが鬼に戻った。

「あんたに彼の何がわかんのよ!どんだけ彼が美緒を愛してるか知らないでしょ!美緒を大切にしたいからって
美緒に手を出さないんだからね!
その時を楽しみにしてるって!」

あぁ、そうですかとは言えない。
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