龍瞳ーその瞳に映るもの
まだまだ話したそうな通話は切れたのか
悲しそうに携帯を見つめたと思ったら
にっこりとして笑い出した。

それはだんだん大きくなり
目に涙をためて笑っている、高笑い。

「あぁぁ、もうっ最高!」

ひとしきり笑った美緒ちゃんは
満足げな顔で私を見る。

「美緒はお姫様になるのよ」

立ち上がりクルリと回ったそれは
ドレスを来たお姫様の挨拶なのか
着てもいないドレスの裾を持つフリをして膝を軽く曲げた。

美緒ちゃんってこんな面白い人だったかな…

「ビックリするわよ、あんた」

運命の人は申し分のない人だと力説している。イヤミを言われるのは慣れているけどのろけ話を聞かされるのはなかなかツライ。

背が高くてイケメンで声も甘くて
高級車に乗っている。
オシャレで女の扱いにも慣れている。

力説した内容はこんなもので
それのどこをとって申し分がないと
言ってるのか私にはわからない。
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