龍瞳ーその瞳に映るもの
「お前が消えて探す者はいるか」

その質問にドキリとする。

いるなら何なのか、
いなければどうするつもりなのかって
不安と、もうひとつ。

今の私には酷すぎるから。
私が消えて探すものはおろか
心配するものも気にするものもいない。

浮かぶ美緒ちゃんの顔を振り払い

「いるわけないじゃん」

半ばやけくそに答えた。

ウソでもいるって言った方がいいのは
わかってるけれどそんな悲しいウソは
つきたくなかった。

もしかしたら私はここで終わるのかもと
ゆっくりと神に視線を上げた。
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