龍瞳ーその瞳に映るもの
見苦しく散る毒の花は散り際により
醜い姿を晒した。

「なぁのぉはぁぁぁ」

薬を体に入れ満足した美緒は今度は
部屋に入ってきたナノハを見つけ
鬼の形相を浮かべた。

「お前が仕組んだのか!この恩知らずがっ」

もう隠す事すらしないその裸体を
真っ赤にさせ掴みかかろとする美緒をロデオが後ろから羽交い締めにした。

一糸纏わぬ姿で足をバタつかせるその姿にピクリとも反応しない俺はおかしいのか?いやアズもロデオも同じく反応はない。

「ロデオ、離してあげて」

地に落ちた醜い女と正反対のナノハは
そう言ってバスタオルを美緒にかけた。

「美緒ちゃん、もういいよやめよ」

僅かに残る羞恥心がそれを振り払う事は
させず悔しげに唇を噛み情のバスタオルをギュッと掴んだ。

「私の事嫌いだったの知ってたよ」

「そんなわけないじゃない!美緒はあんたにはいい顔しか見せてない。
あんたの唯一の味方の振りしてたんだから」

時折痛むこめかみを押さえながら
親の仇でも見る目でナノハを睨みつけた。
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