龍瞳ーその瞳に映るもの
「わかるよそんなの。
負の感情は誤魔化せないんだよ」

ナノハの祈りの言葉は美緒には届かない。

「ナノハの分際で美緒をそんな目で見るな!わかった口をきくな!」

「もういいよ、楽になりなよ」

薬が効いているのと苛立ちから
美緒の目は完全にイッている。

「ナノハのくせに生意気言うな。
死ね、今すぐ死ね!梓は美緒のものだ」

ナノハという逸材を素早く見抜き
ナノハを潰す為だけに生きてきた女の末路。

「悪いが俺はお前のものじゃない」

ナノハを後ろに立ち抱きしめるアズを目を見開き見つめる美緒。

「俺は物じゃねー。お前はそうやって
人を物扱いしてきたんだろ。
自分の勝手の為に人を物扱いしてきたんだろ」

何より大切なものを
踏みつけ踏みにじってきた女を
許すほどアズは優しくはない。


< 297 / 306 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop