龍瞳ーその瞳に映るもの
side ナノハ

外の雑音も景色もわからない部屋で
目が覚めた。

時計も携帯もテレビもない
光の遮断された部屋は時間を知る術がない。

ゆっくりと目を慣らす為に
何度か瞬きを繰り返す。

ふ、と気配に気づきそちらに首を回せば
椅子に座ったアズがいた。

「おはよう」

「ふ、9秒か」

「ん?」

「まぁ、これも合格だ」

まだ、テストは続いてるようだ。

「今、何時?」

「23時」

24時間表記で言う人は初めてで
クスッと笑ってしまう。

「1日、経ったんだね」

目まぐるしく過ぎたから
まだ1日しか経ってないのが不思議な気持ち。
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