龍瞳ーその瞳に映るもの
「うっわっ、なにそれ可愛いー」

人を見た目で判断しちやダメだけど
見た目、ものすごく怖そうなのに
目尻下げて笑う姿にポカンと口が開く。

「とりあえずだけどね、はい」

ポカンと口を開く私に下げていた
紙袋を渡してくれた。

「あ、ありがとうござ、います」

ずっしりと重いそれに視線を移す。

「あ、えと、お名前は?」

今はお金がないけれど
働いて返さなきゃいけない。

「今はお金がないから。働いて返します」

「あー、えと名前は咲夜《サクヤ》
でも、お金はいいよ、アズからもらってる」

そう言われアズを見る。

「給料天引きだ」

きっと、私の最初のお給料は0円だな。
それでもいい。

私はこの生活が何故だか楽しみだった。

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