Flower
「警察が嫌ならここにいればいいです。
私と一緒にこの家に住みませんか?」
私はできる限り微笑んでいった。
「この家には今、私しかいません。両親は仕事で日本にはいませんし。どうですか?」
「どうですかって…そんなのあんたの迷惑だろ?」
あぁ、この人は優しいんだ。
……
「じゃあ、お願いです。私と一緒に住んでください。1人じゃ…寂しいんです。」
なんだかこの人をほっとくことはできない。
事実、この家に1人でいるのは寂しさがある。
「本当に、いいのか?」
「もちろんです。」
「じゃあ、よろしく…頼む…」
龍青さんは恥ずかしそうに嬉しそうに笑った。
そして私に聞こえるか聞こえないかぐらいの声で
「ありがとう」
そう言った。