『ココロ彩る恋』を貴方と……
「…はっ!下着っ!!」


ブラにキャミにパンツまである。


「やっぱり洗わせるなんて無理!取りに行こう!」


持っていたプリンカップをテーブルに置き、急いでベッドを下りる。ドアレバーに手をかけ、下げると同時にドアを前に押し開けた。



「兵藤さんっ!」


廊下に出た途端大きな声を出してみたけど、既に彼の姿はなくて。


「ああ……しまったぁ〜〜」


へなへな…と足元の床にしゃがみ込んだ。好きだと思っている雇い主に、自分の使った下着を見られてしまう。



(恥ずかし〜〜っ)


彩さんに間違われてキスされたり、体を支えた弾みに胸を掴まれたりするよりも現実的な恥ずかしさがある。

どうか何も考えずにいて…と、顔から火が出そうな思いを胸にした。



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