『ココロ彩る恋』を貴方と……
「満仲さん…」
不意に名前を呼ばれて目線を彼に向けた。
私が風邪で倒れたあの日以来、兵藤さんはきちんと私を認識しているようにも見える。
「何でしょう?お替わりですか?」
まだあるようだけど…と思いつつ尋ねると、「いや」と答えられる。
それじゃ何か別なこと?と身構えると、胸のポケットから封筒を一つ取り出した。
「……これ、河井さんが君に渡せば…ってくれた」
白い封筒は細長く、封も何もされてない。
「何ですか?これ」
河井さんには風邪の時にいろいろとお世話になった。結局、風邪薬代も食事代も支払うと言っても受け取ってはくれなかったけど。
テーブルの上を滑らせるように出された封筒に指を引っ掛けて受け取った。
口が開いたままの封筒を開き、中身を取り出して驚く。
『招待券』と印鑑が押されたチケット。兵藤さんの個展の入場券だ。
「俺じゃ気も効かないだろうと言われて、持って帰るよう渡された」
姉のように面倒見のいい河井さんらしい言動を可笑しいと思いながらも、余計なことをしてくれる…と考える。
「そうなんですか。ありがとうございます」
敢えて観に行きますとは言わずにチケットを封筒の中に戻した。そのまま手にして、どうしようかと考え込んだ。
(……貰った限りは行かないといけないのかな…)
不意に名前を呼ばれて目線を彼に向けた。
私が風邪で倒れたあの日以来、兵藤さんはきちんと私を認識しているようにも見える。
「何でしょう?お替わりですか?」
まだあるようだけど…と思いつつ尋ねると、「いや」と答えられる。
それじゃ何か別なこと?と身構えると、胸のポケットから封筒を一つ取り出した。
「……これ、河井さんが君に渡せば…ってくれた」
白い封筒は細長く、封も何もされてない。
「何ですか?これ」
河井さんには風邪の時にいろいろとお世話になった。結局、風邪薬代も食事代も支払うと言っても受け取ってはくれなかったけど。
テーブルの上を滑らせるように出された封筒に指を引っ掛けて受け取った。
口が開いたままの封筒を開き、中身を取り出して驚く。
『招待券』と印鑑が押されたチケット。兵藤さんの個展の入場券だ。
「俺じゃ気も効かないだろうと言われて、持って帰るよう渡された」
姉のように面倒見のいい河井さんらしい言動を可笑しいと思いながらも、余計なことをしてくれる…と考える。
「そうなんですか。ありがとうございます」
敢えて観に行きますとは言わずにチケットを封筒の中に戻した。そのまま手にして、どうしようかと考え込んだ。
(……貰った限りは行かないといけないのかな…)