もう1度、あの恋を
そして、私達も、帰り道を歩く。
「染谷、お前のこと大好きだよな」
奏太は、夕焼けを見ながらそう言う
「うん、自分でもそう感じる」
私が、そう言って笑うと、奏太は苦笑した
「今日もご飯食う?」
その誘いに、私は少し考えてから、首を縦に動かした。
「お父さんに連絡しとく」
「おー、だな」
……そんないつもと同じ会話する
きっと、今はまだこんな感じ
不意に、手と手がぶつかり、2人とも顔を赤くするくらいなんだもん。
「……とりあえず、ん。 」
「な、なに?」
奏太は、私に手を指し伸ばしてきた。
「手、でも繋いどくか」
「……そう、する」
私は、中学生の時より、大きくゴツゴツした奏太の手をゆっくり握りしめた。