もう1度、あの恋を
「じゃあさ、これ行かない?」
そう言って澤田くんが見せてくれたのは、私が行きたがっていた遊園地の割引券。
「それ……っ」
パアっと目を輝かせると、澤田くんは、笑い出した。そして私の目の前で割引券をヒラヒラさせ、微笑んだ。
「行こうよ」
優しそうな人だし……。
私も行きたかったし……。
「うん。行く」
「じゃあ、また連絡する」
そう言って連絡先を交換してから澤田くんは自分のクラスへと戻っていき、私は、教室に戻っ
た。
自分の席に目をやると、朱里と芹澤さんは、二人してニヤニヤしながら私を見ている。
「……なんなの」
「え~? 別にぃ?」
朱里が私から視線をそらしながら言うけれど、大体言いたい事は分かっている。
「別に好きとかじゃないからね」
「だから~、何のことぉ?」
そんなことを言いながらも顔はにやけてる朱里を見てため息をつく。