願 叶



「別に話したくなかったら良いよ!!」

しゅんとする雪君に、私はおどおどしてしまう。


しんとしてしまう部屋。




変な事言っちゃったなぁ・・・ひとまず、雪君1人にした方が良いよね。


「じゃあ、私行くね。」




私はそう言ってドアノブに手をかけると左手をギュッと雪君に握られた。


「待って。」


眉をさげて、少し潤んだ瞳で私より背の低い雪君は上目遣いになる。


不覚にも男の子を可愛いと思ってしまった瞬間である。


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