願 叶


私は渡されたメモをそっと開けた


―――――――――
愛しの千春ちゃんへ

すまんが、急の用事で今日のデートあかんようになってしまった。

ほんまゴメンな。
ってな訳で代わりにソイツと行って来てぇな。

今度ちゃんとしたデートしような。ほな。

――――――――――


ビリッ。
私は読んだ瞬間そのメモを破り捨てた。


「……。」

雅君は、少しビックリした様な顔でコッチを見ていた。


ちょっとでも期待した私が馬鹿だった……


…………でも、意外…。雅君が私と遊園地なんて行ってくれるなんて。



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