甘い恋じゃなかった。
よく考えてみればまた、少し前の生活に戻っただけだ。
桐原さんとの同居生活っていう“非日常”が終わるだけ。
非日常…。
いや、違う。
いつのまにか、桐原さんとの同居生活が、私にとって“日常”になっていた…?
その時会議に行っていた課長が戻ってきて、莉央は「後でまた詳しく話聞かせてもらうからね!」と自分のデスクに戻っていった。
詳しく、って言われても。
自分ですら、自分の気持ちが今、どこにあるのかよく分からない。
何でこんなにモヤモヤして、グルグルした、やりきれない気持ちになるのかも。