memory〜紅い蝶と私の記憶〜
第六章

兄の本気

「ふっふっふっ」


「星希、怖いですよ」


うん、ナイスツッコミです。


この状況で、お兄ちゃんにツッコミを入れられるのは幸助先輩くらいですよ。


「昶、さっきいい事があったのかと聞いたよな?」


「え?あ、はいっ!」


「あったんだよ。超いいことがな!」


超いいこと?


お兄ちゃんにとって超いいことってなんだろう?


大好きなお菓子を大量にもらったとか?


あ、それとも彼女ができたとか?


ううむ…どれが正解なんだろう。


「実はな、同盟を組むことになったんだ」


「同盟?」


「同盟っていうのは、族同士が手を組むことです。同盟が多いほど、味方が多いということなんです」


なるほど。


つまり、味方が増えたということね?


「で、どこと同盟組むことになったんすか?」


美鈴ちゃんの言葉に、お兄ちゃんは口の端を上げた。


おお、こういうのをニヒルの笑いというんだね。




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