memory〜紅い蝶と私の記憶〜
「記憶がないのは予想外だったけどね〜」


「でも会えて良かったよ〜」


そう言って、すごく優しく微笑むから。


罪悪感で胸が痛くなり、顔を合わせられなくて逸らしてしまった。


だって、私はみんなを覚えてないからっ。


みんなの知る星南じゃないからっ。


そんな優しい笑顔を向けてもらえないんだよっ。








「そういうわけだ。改めて、今日からよろしく」


「あっ!よ、よろしく!」


総長2人の握手により、同盟が結ばれ、数時間やっていた会議も終わりを迎えた。


私の、なんとも言えない複雑な思いを残したまま…。











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