memory〜紅い蝶と私の記憶〜
「さぁあぁて!お前ら!準備は出来てるか?!」


「「はい!!!」」


あぁ…懐かしいな。


戦い前のこの雰囲気。


いつもは落ち着いてて叫んだりしないつき君が、この時だけ叫ぶんだ。


「築路!俺らも一緒に戦うぜ!」


「…いや、moonは後ろに下がっていてほしい」


「な、なんでだ?!俺たち同盟族だろ?!」


同盟族だからこそ、なんだよ。


お兄ちゃん。


「これは紅蝶に対して売られた喧嘩だからだ。moonは関係ない」


「なっ!星南?!」


「…関係なくない。紅炎だとしても、星南はmoonの姫でもあるんだから」


昶…。


紅炎だと知っても、moonの姫だと言ってくれる。


それがすごく嬉しい。


だけどね、紅炎となった私は記憶を失っていた星南とは違う。


例え嬉しかったとしても、先のことを見据えるのが私の役割でもあるのだから。












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