memory〜紅い蝶と私の記憶〜
「は〜い、最後は私っす!」


はいは〜いっと手を上げて主張するかのように赤髪の女の子が、高松くんを押しのけて私の前へやってきた。


う…わっ…美人さんだ!!


幸助先輩も高松くんもイケメンだけど、桐原さん?もそれに負けないくらい美人さん!


目の保養?になるとはまさにこの事だね!


「私は桐原 美鈴!高校2年生でっす!一応幹部やってて、この中じゃ一番弱いけど、仲間を思う気持ちは誰にも負けませんっす!」


ウィンクをして顔の前でピースを作る桐原さん。


高校2年生ってことは1個上だ!


でも、なんで一応なんだろう?


「えっと…桐原…先輩?なんで一応なんですか?」


気になることはすぐに聞く!


モヤモヤするのは嫌だからね!


「もうっ!こうちゃんには下の名前で呼ぶのにどうして私は名字っすか?!」


お、怒られた…っ。


桐原先輩は腕を組み、頬を膨らませている。


その姿がどうしても可愛くて、つい笑ってしまった。



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