memory〜紅い蝶と私の記憶〜
「はぁ…。そう言うなら早く座りなさい」


「「はーい」」


シートの上に膝をつき、お弁当を出していく。


このためにお重箱を出してきたんだよね〜♪


「「うおぉおぉお!」」


「豪華っす!」


「うん、美味しそうだね」


「朝から張り切っちゃいました」


おにぎりに卵焼き、ウインナーにチキンナゲット、ハンバーグ、いんげんとにんじんの肉巻き、ポテトサラダなどなど。


あ、もちろんデザート付き!


「こんなに作るの大変だったんじゃない?」


「昨日の夜から準備してたから、そんなに大変じゃなかったよ?」


お兄ちゃんにバレないようにするのは大変だったけど。


「ありがとうございます。では、いただきましょうか」


「「いただきます」」


「ハンバーグいっただき〜!」


「じゃあ、私は肉巻きもらうっす!」


「あっ!それ俺が取ろうとしたやつ!美鈴てめぇ!」


「ケンカしないでください」


みんなを見てると、お弁当作ってよかったって思える。


頑張ったかいあったな〜!



「おい!星南も早く食わねぇと美鈴に全部食われんぞ?!」


「えっ?!ちょっ!いただきます!」



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